ギター用語

キューバン・マホガニー − 幻とも呼ばれる稀少な木材

キューバン・マホガニーとは

キューバン・マホガニーは、キューバやフロリダ半島を原産とする木材。20世紀にはすでに資源が枯渇しており入手は困難で、ギターに使われていることは非常に稀。別名「スパニッシュ・マホガニー」「スモールリーフ・マホガニー」、またその稀少さや美しい赤褐色から「幻のマホガニー」「赤い宝石」「赤い悪魔」などと呼ばれることも。

古くからキューバン・マホガニーはその美しさや柔らかく加工しやすい、耐久性もなどといった点から三大銘木の一つとされ、高級家具などに使われる木材として多く使用されていた。高額で取引されていたこともあり過剰に伐採され資源は枯渇、20世紀には輸出が禁止されるなどで流通されることはほぼ無くなってしまった。

マホガニーというと「ホンジュラス・マホガニー」が貴重な材として知られるが、ホンジュラス・マホガニーももともとはこのキューバン・マホガニーが入手困難となったことによる代替材として使われ始めたもの。

ホンジュラス・マホガニーは略して「ホンマホ」と呼ばれるが、キューバン・マホガニーは「本当のマホガニー」略して「本マホ」と呼ばれている。口頭だと間違えやすい。

キューバン・マホガニーを使ったギター

キューバで輸出禁止となったのが1946年。まだエレキギターが誕生して間もない時代だったため、ヴィンテージギターでもキューバンマホガニーが見られるのは主にアコースティックギター。

以降ほぼ入手が不可能となっていたキューバン・マホガニーだが、現在でも楽器材として使われる方法がいくつか存在する。どこかの倉庫等に眠って使われていなかった材が見つかるケースがあったり、アンティーク家具をバラしてそこから材を取るという方法もある。また、近年ではハワイやシンガポールで積極的に植林されたキューバン・マホガニーが育ってきていて、これらを使うケースもある。

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執筆者:タケ
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ギター歴23年。

愛機:Gibson Les Paul Custom、Black Cloud Aging Label #022、Stilblu #100、Legator Ninja N7FX

日々、ギターのお勉強中。