ギター用語

シグネイチャーモデル /シグネチャーモデルとは ‐ 著名人の名を冠した製品や同仕様の製品

シグネイチャーモデル /シグネチャーモデルとは?

シグネイチャーモデルとは、その業界の著名人の名を冠した製品を指す。表記ゆれでシグネチャーモデル(「イ」なし)とも呼ばれる。「シグネイチャー(Signature)」は「署名」という意味で、その著名人の名前が入ったモデルや、その人が使っているのと同じ仕様の製品をシグネイチャーモデルと呼ぶ。

シグネイチャーーモデルは、ギター、ベース、ドラム、トランペットなどの楽器をはじめ、シューズ(スニーカー、バスケットシューズ、サッカースパイク)、野球バット、野球グローブ、スノーボード、腕時計など、さまざまなジャンルで販売されている。ギターの場合はアーティストモデルと呼ばれることも。

ギターのシグネイチャーモデル

ギターにおけるシグネイチャー(シグネイチャー)モデルは、主に特定のギタリストと同じ仕様で作られたギターを指す。プロ仕様だと価格が高価になるため、本家より少しスペックを落とした廉価版のシグネイチャーモデルもある。

シグネイチャーモデルは、大きく分けると2パターンある。

ひとつは、「シグネイチャー」=「署名」という意味の通り、アーティストのサインやロゴ、トレードマークが入っているパターン。アーティストを象徴するロゴやトレードマークを刻印したシグネイチャーモデルもある。この場合は、サインやトレードマークでシグネイチャーモデルだと判断しやすい。指板、ヘッド、ボディ、プレートなどにサインやロゴが刻印されることが多い。

もうひとつは、ギターの製品名にのみ名前を冠しているパターン。ギターにサインやトレードマークがないため、パッと見でシグネイチャーモデルとわからないことも多い。布袋寅泰のギタリズム柄のように特徴的なギターであれば、サインがなくともシグネイチャーモデルであるとすぐわかる。

ギターのシグネイチャーモデルは、メジャーアーティストに限らない。スタジオミュージシャン、メジャーではないが名が知られているギタリストのシグネイチャーモデルもある。ギターメーカーとギタリストが共同で開発したギターを、シグネイチャーモデルとして販売するケースも。

代表的なシグネイチャーモデルのギター

著名なギタリストのシグネイチャー(シグネチャー)モデルをいくつか紹介。

レス・ポール シグネイチャー

ギブソンのレス・ポールモデルは、今でこそスタンダードなギターモデルとなっているが、もともとはギタリストのレス・ポール氏の名を冠したシグネイチャーモデルである。1952年にゴールドトップのレス・ポールモデルを販売開始。現在に至るまで、レス・ポールジュニア、レス・ポールスペチャルなど、さまざまなモデルが開発されている。

1952年製のゴールドトップのレス・ポール。右の写真はジョン・リー・フッカー

エリック・クラプトン シグネイチャー

ヘッドにエリック・クラプトンのサインが入ったシグネイチャーモデル。BLACKIE(ブラッキー)の愛称で知られる、エリック・クラプトン愛用のストラトをシグネイチャーモデルとして発売。ネックはエリック・クラプトンが選んだ特別仕様のVシェイプを採用。

マーチン・アコースティックギター弦のエリック・クラプトンのシグネイチャー・ストリングス

松本孝弘(B’Z) シグネイチャー

1999年、B’zのギタリスト・松本孝弘氏のシグネイチャーモデルが登場。日本人で初めてギブソン社からシグネイチャーモデルが販売された。これまでにさまざまなシグネイチャーモデルが販売されており、松本孝弘氏が所有する1959年製のレス・ポールを再現したモデル「Gibson Custom Shop Tak Matsumoto 1959 Les Paul Aged/Signed」もある。

春畑道哉(TUBE) シグネイチャー

TUBEのギタリスト・春畑道哉氏のシグネイチャーモデルのストラト。こちらはフェンダー・カスタムショップ製の「Michiya Haruhata Stratocaster III」の日本製モデル。

高崎晃 シグネイチャー

LOUDNESSのギタリスト・高崎晃氏のESP製シグネイチャーモデル。高崎晃のRANDOM STARと言えばレッドだが、こちらはブラックバージョン。

ABOUT ME
執筆者:稲垣 健太(ケンタトニック)
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者。

音楽関係の仕事の経験、ギター製作の経験、音楽教室に通った実体験をもとに、音楽に役立つ情報を発信。

■音楽歴
中学2年生の時にギターを始める
高校1年生の時にドラムを始める
大学で軽音楽部に所属し、ボーカル、ギター、ベース、ドラムを演奏
39歳からボイトレに通い始める
42歳でギタークラフトを始める
└2023年4月にギタークラフトの専門学校・ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA)に入学
└ギター製作やリペアの専門技術・専門知識を習得中

■音楽関連の仕事歴
[2006〜2009年]
大手CD・レコード販売店でロック、ジャズの仕入・販売を担当。
[2011年〜]
フリーランスのWebライター・Webディレクターとして開業。
大手音楽教室からの委託でボイトレサイトの運営、ボイトレ記事の執筆・編集に携わる。

■音楽教室の通い歴
[1995〜2000年まで]
某大手ギター教室に通う
[1997〜2002年まで]
某大手ドラム教室に通う
[2020年〜現在]
某大手音楽教室のボイトレ・話し方コースに通い中
ESPギタークラフトアカデミーにて月3回プロギタリストによる演奏授業を受講

■愛機
Stilblu #036 / #039 /#099
g'7 special(g7-TLT Type 2S)
Nashguitars S-57
Tom Anderson(Drop Top Classic -Deep Tobacco Fade)
TMG Gatton Thinline
Fender Custom Shop 1956 Stratocaster NOS
Gibson USA Exclusive Model / Les Paul Standard 60s Honey Lemon Burst

所有ギター一覧

■製作したギター
ギタークラフトアカデミー第1作目:
ポリゴンライン
ギタークラフトアカデミー第2作目:
Stand-Alone
ギタークラフトアカデミー第3作目:
Thin-Marauder


■好きなバンド
U2、Sigur Ros、THE 1975、Mr.Children、the band apart、くるり、SIAM SHADE、VAN HALEN

■ブログ
ギタークラフト製作日記
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