ギター用語

アンプ内蔵ギターとは ‐ 種類やメリット、デメリット

アンプ内蔵ギターとは

「アンプ内蔵ギター」とは、ボディの中に電池駆動のアンプとスピーカーが内蔵されており、外部のアンプに接続することなく音を出すことができるギターのこと。通常よりも小さなサイズで、持ち運びに便利なものが多い。

アンプ内蔵ギターのメリット・デメリット

メリット

  • 持ち運びが便利で、どこでも気軽に演奏できる
  • アンプに接続しての演奏も可能
  • かわいいデザインが多い

なんと言っても、小さなサイズと軽さで持ち運びが便利で気軽なギターというのが最大の特徴。電池駆動なので電源もアンプもいらず、家の中はもちろん、パーティや旅のお供など様々なシーンでの活躍が期待できる。

ほとんどのモデルがアンプへの接続も可能で、モデルによってはヘッドフォン端子もあるので夜間の練習にも使うことができる。中にはエフェクトを搭載したハイスペックなモデルも。

ZO-3を筆頭にかわいいデザインのギターが多く、部屋に飾っていてもオシャレかも。

デメリット

  • 本格的な音には程遠い
  • バンド演奏には音量が足りない
  • 通常のギターとは感覚が異なる

手軽な反面、サウンド面では物足りない部分が大きい。小さなスピーカーからの音では、バンドで演奏する際には他の音に埋もれて聞こえなくなってしまうため、アンプにつなぐ必要があり、そうなるとアンプ内蔵ギターのメリットが無くなってしまう。

通常のサイズのギターと比べると弦長が短く、サイズはもちろんテンションの違いもあることから、通常のギターに持ち替えた際に違和感を感じるかもしれない。

アンプ内蔵ギターの種類

ZO-3

FERNANDESから発売されている、アンプ内蔵ギターの代名詞的な存在「ゾウさんギター」こと『ZO-3』。その名の通り、象さんを形どった愛らしいデザインが特徴的。

基本の『ZO-3』の他にも、歪みやエフェクトが搭載された上位モデルや、アーティストやキャラクターのコラボモデルなど様々なデザインで発売されている。

ZO-3について詳しくは↓

ZO-3
ZO-3(ゾウさんギター)の種類や特徴 - アンプ内臓の小型ギターZO-3とは - ゾウさんギター 「ZO-3(ゾウさん)」は、「象さん」の形をしたギター。正式名称は「ZO-3」だが、ひらがなやカタカ...

hideモデル『Jr.』シリーズ

FERNANDESから発売されているX JAPANのhideモデルを一回り小さくしてアンプを内蔵した『Jr.』シリーズ。ハムバッカーが2基搭載されている。

hideの代名詞的なギターモッキンバード『イエローハート』のJr.は、黒のハート部分をスピーカーにすることで、一見するとアンプ内蔵ギターとは気づかないという優れたデザイン。

他のモデルも、スピーカーが巧みにデザイン内に配置されている。

Pignose

バッテリー駆動の小型アンプの先駆けである「ピグノーズ・アンプ」を開発したアメリカのピグノーズ社から発売されているアンプ内蔵ギター。ギターアンプと同様のオープンバック構造が採用されている他、アウトプット・ジャック、ヘッドフォン端子を搭載している。

「Pignose(豚の鼻)」のトレードマークである豚の鼻の形をしたボリュームノブが印象的。ボリュームノブを引っ張るとアンプの電源がオンになり、ボリュームを上げると歪ませることもできる。

基本モデルの『PGG-200』の他にも、フレイムトップの『PGG-200FM』、マホガニーボディの『PGG-200MH』など別仕様のモデルに加え、ベースやウクレレなどのラインナップもある。

7-100R
Pignose(ピグノーズ)Pignoseとは 「Pignose(ピグノーズ)」は、アメリカの楽器メーカー。主に小型アンプやアンプ内蔵ギターを製造している。「Pi...

Woodstics Guitars

Hi-STANDARDの横山健と幼馴染の仁科晴雄によるブランド「Woodstics」から、アロハデザインが特徴的な『WS-MINI ALOHA』。ブルー、ピンク、グリーンの3色が発売されている。

メイプルトップでマホガニーバックのセミホロウボディに、シングルサイズのハムバッカーを搭載。

WS-MINI-ALOHA1
Woodstics Guitars(ウッドスティックス)Woodstics Guitarsとは Woodstics Guitars(ウッドスティックス・ギターズ)は、日本のギターブランド。H...

K.Garage

入門用の低価格ギターブランド『Kガレージ』のアンプ内蔵ギター。フライングVタイプと、レスポールタイプが発売されている。どちらもシングルコイルピックアップを搭載。アウトプットはアンプかヘッドフォンをセレクトスイッチで切り替えることができ、ラインアウトジャックもある。

レスポールタイプは弦長608mmで他のアンプ内蔵ギターとほぼ同じサイズだが、Vタイプは弦長486mmとかなり短いサイズとなっている。

GrassRoots MINIシリーズ

ESP社のエントリーモデルブランドである「GrassRoots」からもアンプ内蔵ギターが発売されている。他社と比べると、通常サイズのギターをそのままミニギターとして再現したデザインが特徴。弦長は521mmで、ZO-3等と比べても小さなサイズとなっている。

フロントピックアップ部分がスピーカーになっており、ピックアップのセレクタは完全なダミーで機能しない。外部アンプへのアウトプットは可能だが、ヘッドフォン端子が無い点には注意が必要。

G-LPS-MINI

G-LPC-MINI

G-MR-MINI

アンプ内蔵ギターは、小さなサイズかつどこでも音が出せるという点ではトラベルギターの一種と言えるかもしれない。

トラベルギター
トラベルギターとは ‐ 旅行や出張に持ち運べるコンパクトなギタートラベルギターとは 「トラベルギター」は、その名の通り旅行や出張などに持ち運べるギターのこと。一般的なギターと比べて小さなサイズで軽量...
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執筆者:タケ
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者。

ギター歴23年。

愛機:Gibson Les Paul Custom、Black Cloud Aging Label #022、Stilblu #100、Legator Ninja N7FX

日々、ギターのお勉強中。