ギタークラフト

トップコート(4回吹付け):ギタークラフト学校日誌(117)

今日はトップコートを吹きます。
トップコートは着色を保護して塗装表面にツヤを出すための工程です。
20〜30分くらいのインターバルで全体を4回吹きます。

これまでは先生が吹付けが難しいヘッド部分などをやってくれていましたが、今回は全部一人で吹付けします。

ボディのトップ面とバック面は、スプレーを横方向に動かして吹付け「横吹き」と、スプレーを斜めに傾けて吹く「斜め吹き」をします。
ボディサイドやカッタウェイは、Rに対してスプレーを真っ直ぐにして吹くと塗料が垂れてしまうので、Rに対してスプレーを斜めに傾けて吹きます。

この動画は3回目のトップコートの様子で、スプレーを傾けて斜め吹きをしています。
ボルトオンのボディであればハンドルを持って吹付けできますが、スルーネックはそれができないので、ボディを掛けた状態でザグリなどを持って吹付けをします。
どこを持って吹付けをするかはホディの形状によりますし、人によっても異なります。
例えば、指板をマスキングしているので指板を手で支えながら吹付けをするなど、塗料を乗っている部分を持たなければOKです。

トップコートは、目視でツヤが出ているかを確認しながら吹いていきます。
スプレーで吹く時に塗料が垂れないようにしつつ、塗料がしっかり重なるように吹いていきます。
ツヤが出ていない箇所があれば再度吹付けをし、全体にツヤが出ていればそのターンは完了です。

ツヤを出ている状態というのは、塗料の粒子同士がしっかり重なっている証拠です。
ツヤが出ていない状態だと、塗料の粒子同士がちゃんと重なっていません。

なぜツヤが出ているかを確認するかというと、この後の工程の「水研ぎ」において、塗料の粒子が剥がれないようにするためです。
粒子同士がくっついていないと水研ぎで粒子が剥がれてしまい、着色を保護するというトップコートの効果が薄れてしまいます。
なので、塗料の粒子同士をしっかり重ねてツヤを出す必要があるのです。

ここからの写真は、4回目のトップコートが終わった状態です。

トップはマスキングが多いのでツヤが出てるのがわかりにくいですが、ツヤツヤになっています。

バックのほうがツヤが出てるのでわかりやすいですね。

カッタウェイもしっかりツヤが出ています。

ABOUT ME
執筆者:稲垣 健太(ケンタトニック)
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者。

音楽関係の仕事の経験、ギター製作の経験、音楽教室に通った実体験をもとに、音楽に役立つ情報を発信。

■音楽歴
中学2年生の時にギターを始める
高校1年生の時にドラムを始める
大学で軽音楽部に所属し、ボーカル、ギター、ベース、ドラムを演奏
39歳からボイトレに通い始める
42歳でギタークラフトを始める
└2023年4月にギタークラフトの専門学校・ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA)に入学
└ギター製作やリペアの専門技術・専門知識を習得中

■音楽関連の仕事歴
[2006〜2009年]
大手CD・レコード販売店でロック、ジャズの仕入・販売を担当。
[2011年〜]
フリーランスのWebライター・Webディレクターとして開業。
大手音楽教室からの委託でボイトレサイトの運営、ボイトレ記事の執筆・編集に携わる。

■音楽教室の通い歴
[1995〜2000年まで]
某大手ギター教室に通う
[1997〜2002年まで]
某大手ドラム教室に通う
[2020年〜現在]
某大手音楽教室のボイトレ・話し方コースに通い中
ESPギタークラフトアカデミーにて月3回プロギタリストによる演奏授業を受講

■愛機
Stilblu #036 / #039 /#099
g'7 special(g7-TLT Type 2S)
Nashguitars S-57
Tom Anderson(Drop Top Classic -Deep Tobacco Fade)
TMG Gatton Thinline
Fender Custom Shop 1956 Stratocaster NOS
Gibson USA Exclusive Model / Les Paul Standard 60s Honey Lemon Burst

所有ギター一覧

■製作したギター
ギタークラフトアカデミー第1作目:
ポリゴンライン
ギタークラフトアカデミー第2作目:
Stand-Alone
ギタークラフトアカデミー第3作目:
Thin-Marauder


■好きなバンド
U2、Sigur Ros、THE 1975、Mr.Children、the band apart、くるり、SIAM SHADE、VAN HALEN

■ブログ
ギタークラフト製作日記
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