ギタークラフト

フレット抜き用の喰い切りの加工、フレットすり合わせ:ギタークラフト学校日誌(77)

今日の講義は配線について。
レバースイッチ、トグルスイッチ、ミニスイッチのそれぞれの仕組み、コイルタップやフェイズの回路についてなど、配線についてお勉強。
難しそうに思えますが、スイッチはエフェクターほど複雑ではないので、なんとか理解できました。

実習は2作目を一旦中断して、練習用のネックを使ってフレットのすり合わせやフレット交換をしていきます。
2作目のフレット打ちをいきなり本番でやると失敗する可能性があるので、練習をしておこうという感じです。

まずは、フレット抜き用の喰い切りの加工をしていきます。
喰い切りの刃先が3mmほど隙間があるのですが、それを髪の毛一本分くらいまで細めます。
髪の毛一本分という表現はギター製作でよく出てきます。
目安としては約0.1mmくらいですね。

グライダーで喰い切りの刃先を整えていくのですが、ビフォーの写真を撮り忘れたので、アフターの写真のみで勘弁。
髪の毛一本分というのは、刃と刃の間の隙間のことです。
グライダーで削った跡を#150のペーパーで整えていきます。

#320のペーパーで仕上げて完成。

喰い切りは一旦置いといて、フレットのすり合わせをします。
このあとフレットを抜くのですり合わせする意味はないのですが、練習としてやります。

すり合わせの手順は以下です。
1.600mmスケールで反りをチェック
2.反りの状態に合わせてロッドを回す
(全く回してない状態、つまりロッドがぶらんぶらんの状態だとネックが動きやすいので、必ずどちらかに回す)
3.指板にマスキングテープを貼る
4.ロッドを回しただけではフレットの高さが不均等なので、#320のペーパーで揃えていく
5.1フレットは触らず、2フレット以降をペーパーで磨く
6.600mmスケールで高さが揃ってきたかチェックしながら磨いていく
7.ハイポジのフレットが高いとチョーキングで詰まるので、ローポジよりも低くする
8.フレットヤスリで#320のペーパーでできた角を落とし、頂点がフレットの中心にくるように磨く
9.#600、#800#、#1000、#1200とペーパーの番手を変えて磨いていく
10.フレットの表面をコンパウンドで磨いてピカピカにする

マスキングを貼って#320のペーパーで磨いているところ。

わかりづらいですが、12フレット以降はあえてスケールとフレットの隙間があくようにします。

明日もフレットすり合わせの続きをします。
さくっと終わらせてフレット交換をしたい。

ABOUT ME
執筆者:稲垣 健太(ケンタトニック)
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者。

音楽関係の仕事の経験、ギター製作の経験、音楽教室に通った実体験をもとに、音楽に役立つ情報を発信。

■音楽歴
中学2年生の時にギターを始める
高校1年生の時にドラムを始める
大学で軽音楽部に所属し、ボーカル、ギター、ベース、ドラムを演奏
39歳からボイトレに通い始める
42歳でギタークラフトを始める
└2023年4月にギタークラフトの専門学校・ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA)に入学
└ギター製作やリペアの専門技術・専門知識を習得中

■音楽関連の仕事歴
[2006〜2009年]
大手CD・レコード販売店でロック、ジャズの仕入・販売を担当。
[2011年〜]
フリーランスのWebライター・Webディレクターとして開業。
大手音楽教室からの委託でボイトレサイトの運営、ボイトレ記事の執筆・編集に携わる。

■音楽教室の通い歴
[1995〜2000年まで]
某大手ギター教室に通う
[1997〜2002年まで]
某大手ドラム教室に通う
[2020年〜現在]
某大手音楽教室のボイトレ・話し方コースに通い中
ESPギタークラフトアカデミーにて月3回プロギタリストによる演奏授業を受講

■愛機
Stilblu #036 / #039 /#099
g'7 special(g7-TLT Type 2S)
Nashguitars S-57
Tom Anderson(Drop Top Classic -Deep Tobacco Fade)
TMG Gatton Thinline
Fender Custom Shop 1956 Stratocaster NOS
Gibson USA Exclusive Model / Les Paul Standard 60s Honey Lemon Burst

所有ギター一覧

■製作したギター
ギタークラフトアカデミー第1作目:
ポリゴンライン
ギタークラフトアカデミー第2作目:
Stand-Alone
ギタークラフトアカデミー第3作目:
Thin-Marauder


■好きなバンド
U2、Sigur Ros、THE 1975、Mr.Children、the band apart、くるり、SIAM SHADE、VAN HALEN

■ブログ
ギタークラフト製作日記
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