7(♭13)

F7(♭13)コードの押さえ方13通り・指板図・構成音

ギタコン運営者:稲垣健太
執筆者:稲垣 健太 Kenta Inagaki
(ケンタトニック)
ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA)2023年入学 ギター歴25年 ドラム歴10年
中学2年の時にギターをはじめ、学生時代は軽音楽部でバンド活動に没頭し、卒業後はCDショップで働きながら多様な音楽に触れる。現在はWebディレクションの仕事をしながら、ESPギタークラフトアカデミーに通いギター製作の専門知識・技術を学んでいる。

F7(♭13)コードとは

  • F7(♭13)は、ドミナントセブンス(セブンスコード)のF7にオルタードテンションの短13度の音を加えたテンションコード
  • ルート音のFから数えて短13度の音はD♭
    ※短13度は短6度と同じ音だが、四和音のドミナントセブンスにテンションとして加えるので短13度として扱う。
  • F7(♭13)の読み方は「エフ・セブンス・フラット・サーティーンス」
  • F7(♭13)はジャズでよく使われるコード。
  • 構成音は「ルート・長3度・完全5度・短7度・短13度 (R・M3・P5・m7・m13)」

※オルタードテンション=#や♭が付いたテンションノート
(#や♭が付かないテンションは「ナチュラルテンション」と呼ぶ)

コード名ルート音長3度完全5度短7度短13度
F7(♭13)FACED

コードネームの表記

コードネームの表記は「F7(♭13)」
F7(13)は7を省略した「F13」の表記があるが、
「F♭13」と略記すると「F♭」の「13th」なのか、Fの「♭13」なの判別しづらくなる

表記の種類読み方
F7(♭13)Fセブンス・フラットサーティーンス

F7(♭13)とFaug7の関係

  • F7(♭13)から完全5度の音(Fから数えてC)を省略した場合、Faug7と構成音が同じになる
  • F7(♭13)から完全5度を抜いた場合の正確なコードネームはF7(♭13)(omit5)となる
    ※(omit5)の表記は省略される(書かれない)ことが多い
  • F7(♭13)(omit5)とFaug7は構成音は同じで押さえ方も共通で使えるものがあるがが、理論的には別のコードとして扱う
  • Dの音を短13度として扱うか、増5度として扱うかでコードネームが変わる

※omit(オミット)は「抜く」「省略する」という意味
※omit5=5度の音を抜く

コード名ルート音長3度完全5度短7度短13度
F7(♭13)
(omit5)
FAED
コード名ルート音長3度増5度短7度
Faug7FADE

F7(♭13)コードの指板図一覧

ギターコード表の見方

  • ギターのF7(♭13)コードの指板図(6弦1フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのF7(♭13)コードの指板図(6弦1フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのF7(♭13)コードの指板図(6弦1フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのF7(♭13)コードの指板図(4弦3フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのF7(♭13)コードの指板図(5弦8フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのF7(♭13)コードの指板図(5弦8フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのF7(♭13)コードの指板図(5弦8フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのF7(♭13)コードの指板図(5弦8フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのF7(♭13)コードの指板図(6弦13フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのF7(♭13)コードの指板図(1弦1フレットをルート音とする転回形のコード)
  • ギターのF7(♭13)コードの指板図(2弦6フレットをルート音とする転回形のコード)
  • ギターのF7(♭13)コードの指板図(2弦6フレットをルート音とする転回形のコード)
  • ギターのF7(♭13)コードの指板図(3弦10フレットをルート音とする転回形のコード)

▶ ギターコード一覧

ギターコード表の見方

F7(♭13)の 指板上の音の配置

F7(♭13)(Fセブンス・フラットサーティーンス)のコードトーン表

▶ ◯7(♭13)の構成音
指板上の音の配置一覧

ハイコードの押さえ方

  • ローコード(オープンコード):開放弦を含む押さえ方
  • ハイコード:開放弦を含まない押さえ方

6弦ルート①

6弦1フレットをルート音とするハイコード
1〜6弦を人差し指でセーハ

ギターのF7(♭13)コードの指板図(6弦1フレットをルート音とするハイコード)

6弦ルート②

6弦1フレットをルート音とするハイコード
6弦ルート①から5弦3フレットのC(完全5度)と1弦1フレットのF(ルート音)を省略した押さえ方

1弦は人差し指の第二関節あたりで軽く触れてミュート
5弦は人差し指の腹で軽く触れてミュート
※完全5度のCの音を省略した押さえ方

ギターのF7(♭13)コードの指板図(6弦1フレットをルート音とするハイコード)

中指で6弦1フレットを押弦する押さえ方
1弦は人差し指の第一関節と第二関節の間あたりで軽く触れてミュート
5弦は中指の腹で軽く触れてミュート
※完全5度のCの音を省略した押さえ方

ギターのF7(♭13)コードの指板図(6弦1フレットをルート音とするハイコード)

人差し指でルート音を押さえるほうが押弦しやすいが、中指でルート音を押弦するほうがコードチェンジをしやすい等の利点があるので、両方の押さえ方を覚えておくことを推奨。

6弦ルート③

6弦1フレットをルート音とするハイコード
1〜6弦を人差し指でセーハ

ギターのF7(♭13)コードの指板図(6弦1フレットをルート音とするハイコード)

6弦ルート④

6弦13フレットをルート音とするハイコード
1〜4弦を人差し指でセーハ
5弦は人差し指の先で、または中指の腹で軽く触れてミュート
※完全5度のCの音を省略した押さえ方

ギターのF7(♭13)コードの指板図(6弦13フレットをルート音とするハイコード)

5弦ルート①

5弦8フレットをルート音とするハイコード
1〜5弦を人差し指でセーハ
6弦は人差し指の先で軽く触れてミュート

ギターのF7(♭13)コードの指板図(5弦8フレットをルート音とするハイコード)

5弦ルート②

5弦8フレットをルート音とするハイコード
5弦ルート①から4弦10フレットのC(完全5度)を省略した押さえ方

4弦は人差し指の腹で軽く触れてミュート
6弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
※完全5度のCの音を省略した押さえ方

ギターのF7(♭13)コードの指板図(5弦8フレットをルート音とするハイコード)

5弦ルート③

5弦8フレットをルート音とするハイコード
1〜5弦を人差し指でセーハ
6弦は人差し指の先で軽く触れてミュート

ギターのF7(♭13)コードの指板図(5弦8フレットをルート音とするハイコード)

5弦ルート④

5弦8フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の腹あたりで軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
指を寝かし気味にして握り込むようにすると押さえやすい
※完全5度のCの音を省略した押さえ方

ギターのF7(♭13)コードの指板図(5弦8フレットをルート音とするハイコード)

4弦ルート①

4弦3フレットをルート音とするハイコード
5弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
6弦は鳴らさないように弾く
※完全5度のCの音を省略した押さえ方

ギターのF7(♭13)コードの指板図(4弦3フレットをルート音とするハイコード)

3弦ルート①(テンションノートの転回)

3弦10フレットをルート音とするハイコード
2、3弦を人差し指でセーハ
5、6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
※完全5度のCの音を省略した押さえ方

ギターのF7(♭13)コードの指板図(3弦10フレットをルート音とする転回形のコード)

※F7(♭13)コードの転回形 – テンションノートの転回
4弦11フレットのD♭(テンションノート)を最低音とする転回形のコード
ルート音は3弦10フレットのF

2弦ルート①(第一転回形)

2弦6フレットをルート音とするハイコード
5弦は中指の先で軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
※完全5度のCの音を省略した押さえ方

ギターのF7(♭13)コードの指板図(2弦6フレットをルート音とする転回形のコード)

※F7(♭13)コードの第一転回形
この押さえ方の最低音は4弦7フレットのAであるが、
ルート音を2弦6フレットのFとする第一転回形のコード

2弦ルート②(第三転回形)

2弦6フレットをルート音とするハイコード
6弦は中指の先で軽く触れてミュート

1弦8フレットのC(完全5度)は省略することも可
その場合は人差し指で2、3弦をセーハしつつ第一関節あたりで1弦に軽く触れてミュート

ギターのF7(♭13)コードの指板図(2弦6フレットをルート音とする転回形のコード)

※F7(♭13)コードの第三転回形
この押さえ方の最低音は5弦6フレットのE♭であるが、
ルート音を2弦6フレットのFとする第三転回形のコード

1弦ルート①(第三転回形)

1弦1フレットをルート音とするハイコード
6弦ルート①から5、6弦の押弦を省略した押さえ方

5弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
※完全5度のCの音を省略した押さえ方

ギターのF7(♭13)コードの指板図(1弦1フレットをルート音とする転回形のコード)

※F7(♭13)コードの第三転回形
この押さえ方の最低音は4弦1フレットのE♭であるが、
ルート音を1弦1フレットのFとする第三転回形のコード

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ギターコード表の見方

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F7(♭13)コードの構成音

音程ルート音長3度完全5度短7度短13度
構成音F
ファ
A
C
E
D

度数表記の読み方
R
P1
ルート音
完全1度
M2長2度m2短2度
M3長3度m3短3度
P4完全4度
♯4増4度
P5完全5度
♯5増5度♭5減5度
M6長6度m6短6度
M7長7度m7短7度
♭♭7減7度
P8完全8度
M9長9度
♯9増9度♭9短9度
P11完全11度
♯11増11度
M13長13度♭13短13度

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ギターコード表の見方

画像(指板図やスケール表)は当サイトへリンクを張ってもらえれば転載OKです。

ABOUT ME
執筆者:稲垣 健太(ケンタトニック)
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者。

音楽関係の仕事の経験、ギター製作の経験、音楽教室に通った実体験をもとに、音楽に役立つ情報を発信。

■音楽歴
中学2年生の時にギターを始める
高校1年生の時にドラムを始める
大学で軽音楽部に所属し、ボーカル、ギター、ベース、ドラムを演奏
39歳からボイトレに通い始める
42歳でギタークラフトを始める
└2023年4月にギタークラフトの専門学校・ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA)に入学
└ギター製作やリペアの専門技術・専門知識を習得中

■音楽関連の仕事歴
[2006〜2009年]
大手CD・レコード販売店でロック、ジャズの仕入・販売を担当。
[2011年〜]
フリーランスのWebライター・Webディレクターとして開業。
大手音楽教室からの委託でボイトレサイトの運営、ボイトレ記事の執筆・編集に携わる。

■音楽教室の通い歴
[1995〜2000年まで]
某大手ギター教室に通う
[1997〜2002年まで]
某大手ドラム教室に通う
[2020年〜現在]
某大手音楽教室のボイトレ・話し方コースに通い中
ESPギタークラフトアカデミーにて月3回プロギタリストによる演奏授業を受講

■愛機
Stilblu #036 / #039 /#099
g'7 special(g7-TLT Type 2S)
Nashguitars S-57
Tom Anderson(Drop Top Classic -Deep Tobacco Fade)
TMG Gatton Thinline
Fender Custom Shop 1956 Stratocaster NOS
Gibson USA Exclusive Model / Les Paul Standard 60s Honey Lemon Burst

所有ギター一覧

■製作したギター
ギタークラフトアカデミー第1作目:
ポリゴンライン
ギタークラフトアカデミー第2作目(製作中):
Stand -Alone


■好きなバンド
U2、Sigur Ros、THE 1975、Mr.Children、the band apart、くるり、SIAM SHADE、VAN HALEN

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