ギター用語

スカンクストライプ ‐ ネック裏の異なる色のラインのこと

スカンクストライプとは

「スカンクストライプ」は、ネックの裏に見られるネックとは違う色をしたラインのこと。「スカンクライン」とも言われる。主にメイプルワンピースネックなどで、トラスロッドをネック裏側から仕込む場合に、他の木材で埋めることによってできる模様。

動物のスカンクのような模様であることから、このように呼ばれている。
スカンク

スカンクストライプはなぜできる?

ネックと指板が異なる木材によって作られる場合、基本的にはトラスロッドは指板側から埋め込むことになる。トラスロッドを埋め込み、その上に埋め木、その上に指板といった順番で貼られる。

一方でワンピースネックの場合、指板側からトラスロッドを埋め込むことはできないため、裏側から仕込むこととなる。ネック背面に溝を彫り、そこにトラスロッドを仕込み、溝を別の木で埋める。この埋め木とネックのメイプルとの色の違いによって「スカンクストライプ」ができあがるというわけだ。

埋め木にはかつてはハワイアンコア、現在では主にウォルナットローズウッドが使われている。メイプルとは別の木材を埋め木として使用したのは、ワンピースネックにもトラスロッドが入っていることをアピールするためだったとも言われている。また、接着の親和性が良いという理由もあるようだ。

スカンクストライプがあれば、メイプルワンピースネック?

スカンクストライプの有無は、メイプルワンピースネックであるか、あるいはメイプルネックにメイプル指板を貼ったいわゆる「貼りメイプル」かの見分け方として用いられることがある。

スカンクストライプが無ければ、指板側からトラスロッドを仕込んだことになるので、貼りメイプルであることがわかる。

では、逆にスカンクストライプが有れば全てメイプルワンピースネックかというと、そういうわけではない。貼りメイプル、あるいはローズウッドなどの貼り指板の場合でも、裏側からトラスロッドを仕込んでいる場合がある。

例えばFenderが開発したバイフレックス・トラスロッド(ダブルアクション・トラスロッド)の場合、ロッドを裏側から仕込むため、このバイフレックス・トラスロッドが採用されているFender American Professionalシリーズなどは、貼り指板だがスカンクストライプがある

貼りメイプルだがスカンクストライプのあるAmerican Professionalシリーズのストラトキャスター。

American Professional2 Maple2

同じくAmerican Professionalシリーズのストラトキャスター。こちらはローズウッド指板ながら、スカンクストライプがある。

メイプルネックとは逆に、ローズなどのネックにメイプルの埋め木がされたスカンクストライプもある。

貼りメイプル
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執筆者:タケ
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ギター歴23年。

愛機:Gibson Les Paul Custom、Black Cloud Aging Label #022、Stilblu #100、Legator Ninja N7FX

日々、ギターのお勉強中。